耐震補強 『減災』という考え

先日報告してきましたK様に補強案を持っていき内容の説明をしました。
1階X方向の0.67を1.0にするには金額が張ってしまうことが多く、今回の案件も200万円を超える金額となりました。
ただ、船橋市の場合、最大で50万円の助成をしてくれるので施主にとってはありがたい制度です。
しかし話をしていくと補強工事ができないという方向に進んでいきました。
というのもご自宅でご主人を介護しているため一時、施設等に行かれたほうが良いですよというと、それはできないということになったためです。
今回の補強案は内部の壁に耐力壁を作る方法をとったため、埃や作業時に出る音の問題で住まい手に負担がかかります。
ましてや寝たきりの人がいる中での作業となると時間や金額も多くついやしてしまし、結果として高くつくことになります。
私たちの最大の目的は大地震に家が倒壊しないことを目的としています。
ではなぜ倒壊しないことが大事なのでしょうか。
多くの場合、建物の下敷きになり命を落とします。このことを防ぐために耐震性能を上げていくわけです。
K様の場合、音と埃の問題がクリアーになれば耐震補強をしたい。
しかし1.0以上評価になるように補強案を考えるとそれなりに工事が大きくなってしまいます。
このような場合、「減災」という考え方で話を進めていきます。
 「減災」とは建築基準法を満足する最善の耐震補強を目指すのではなく、住宅の倒壊から人命を守る次善の策で対応しようという考え方です。
上記のような考え方でK様邸の補強案を考えると工事は1日ないしは2日で完了する。
必要最低限で壁や天井を壊さず補強することで埃や音の問題を解決する。
評価はできるだけ1.0を目指す。
いろいろ案を考た末、0.89まで引き上げることまでもって行くことができ、費用も50万円を切る値段にすることができました。
0.89という評価に関しては、「倒壊する可能性がある」ということになっています。
建築士会船橋支部の中でもいろいろな意見がありますが、構造の先生の話をまとめると1.0に持っていくことが前提だが、何らかの事情によりできない場合には『減災』という考え方で行くと0.8以上にはしたいという意見が多く、私もそのうちの一人であり、耐震補強では、『減災』という考え方も取り入れて行うことが一番良いことではないかと考えています。


誰を信じたらよいのか・・・

11日にK様宅の耐震補強結果を報告してきました。
今回の案件は船橋市の無料相談会に来た方で、耐震診断をしてほしいと頼んできたため、建築士会で受けたものです。
船橋の建築士会では、必ずペアになって調査をすることになっているため診断される方はかなり安心感があるといっています。
まずは結果ですが1階が0.67と0.85。
意味としては0.67の方が「倒壊する可能性が高い」、0.85の方が「倒壊する可能性がある」という意味になります。
これらの結果を伝え説明すると会話の中で以下の話が出てきました。
K様 近くの大工さんに、「家のことが心配だから地震が来ても大丈夫なようにしてください。」
大工 「診断はできないが、外壁に合板を打ち付ければ大丈夫ですよ」
といわれたそうです。
まだこのようなレベルで話す方が多いのにはびっくりします。
耐震診断は補強が必要かどうか、また必要であればどこが弱点なのかを知るためのものです。
そのことを把握した上で補強案を作っていきます。
今回の案件の場合、外壁を補強をすることで合格点まで挙げるにはかなり困難でした。
しかし、お客様は大工さんの言ったことを信じて工事を行うところだったそうです。
そんな時、新聞を読んで無料相談会に来たそうです。
本日の教訓
本当に重要なものは感や今までの経験で答えるれレベルではありません。
計算をし、ひとつひとつ裏づけをし答えを出していくものです。
特に耐震診断は、計算をし、だしていくものであって、このぐらい強くすれば大丈夫という答えであってはならないのです。
そして、診断をもとにその家々にあった補強案を出すのが私たちの腕の見せどこなのです。


以前掲載した K様邸耐震補強報告

以前掲載したK様邸の耐震補強報告をします。
この案件は日本大学理工学部非常勤講師で工学博士である八島先生が考えた耐震補強です。
独特な補強で、基本的に外部からの補強としているため内装の復旧工事も少なく、住まい手に精神的な負担をかけずに済む補強方法です。
工事前の南側の写真です。
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補強後は、この様になります。
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このタイプ゚の補強は大きな独立基礎つくってもたせる工法です。(既存との基礎に接合します)
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配管等がある場合には切り回しをし、
その後、鉄筋を組みます。
また、既存基礎に差し筋をし一体化するようにします。
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コンクリートを流し込み、固まった後、鉄骨の柱を取り付けます。
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柱頭部は胴ざしに通しボルトで留め、力がうまく伝わる様に建物内部に火打梁を入れを補強します。
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先ほどの裏側の部分になります。
写真で見わかるように階段室になっており、火打梁をどうするか悩んだのですが、お客様の承諾を得てつけることにしました。
つける前はどうかなとも思いましたが、特別の不便さは感じられず問題はなし。
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その他の場所の補強です。
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内部の補強に関しては足りない部分に筋交いが入っているところの端部に金物を取り付け、耐力を上げていきました。
この写真は、梁を飛ばすための鉄骨の梁が入っており、通しボルトで留めていたため、一般的な金物が利用できず、オリジナルのものを作って対応しました。
9-左上

筋交いの金物は梁又は土台と柱に取り付けますが、リフォームではなかなか状況的に難しいところが出てきます。
5-右上1

そのときには下のような柱だけで取付可能な金物を使います。
4-左下

写真に写っているのは、鋼製の火打ちと梁を緊結するプレートです。
意外と他の業者はここまでやっているケースは少ないようですが、梁と梁の接合部はしっかりと緊結したいものです。
そうしないとせっかく作った耐力壁の力がうまく伝わっていかず、本来の持っている力が発揮できなくなってしまいます。
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港区K様邸 玄関ドア、タイル工事

K様の玄関ドア交換、タイル張替その他工事が終わりました。
以前の玄関の土間はコンクリート素地。
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タイル屋さんは大変です。(ご苦労様です)
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今ではごらんの通りになりました。
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以前の外観は
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それでは、変身!
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同時期に別な現場でも玄関ドアを換えましたので、出来次第アップいたします。


T様邸 耐震補強 その7 軒裏に・・・

T様邸 耐震補強 その7
耐力壁の工事もほぼ終わり、復旧作業やその他の工事に取りかかりました。
軒裏が波打っていたので、部分的に交換します。
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あけてみると以前屋根工事をしたときの廃材が置かれていました。
結構こういう場面には遭遇するんですよね。
基本的にモラルの問題なんですけど、めんどくさいからいいやという考えがこのような写真のようになってしまいます。
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その後、軒裏に入っている廃材を撤去し、張り替えました。
別の場所では、玄関のタイルの張替を行いました。
以前のタイルは部分的にかけていて浮いているところもあり、補修ではタイルの色の差が出てくるため、張替をお勧めしました。
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本日の教訓
業者を選ぶときは営業マンの話だけでなく、仕事に情熱を持っているかも見極めることが肝心です。
(営業マンの姿勢が自社の利益を求めるのではなく、本当に喜んでもらうという姿勢が受け取れるかかが重要)