以前掲載したK様邸の耐震補強報告をします。
この案件は日本大学理工学部非常勤講師で工学博士である八島先生が考えた耐震補強です。
独特な補強で、基本的に外部からの補強としているため内装の復旧工事も少なく、住まい手に精神的な負担をかけずに済む補強方法です。
工事前の南側の写真です。
補強後は、この様になります。
このタイプ゚の補強は大きな独立基礎つくってもたせる工法です。(既存との基礎に接合します)
配管等がある場合には切り回しをし、
その後、鉄筋を組みます。
また、既存基礎に差し筋をし一体化するようにします。
コンクリートを流し込み、固まった後、鉄骨の柱を取り付けます。
柱頭部は胴ざしに通しボルトで留め、力がうまく伝わる様に建物内部に火打梁を入れを補強します。
先ほどの裏側の部分になります。
写真で見わかるように階段室になっており、火打梁をどうするか悩んだのですが、お客様の承諾を得てつけることにしました。
つける前はどうかなとも思いましたが、特別の不便さは感じられず問題はなし。
その他の場所の補強です。
内部の補強に関しては足りない部分に筋交いが入っているところの端部に金物を取り付け、耐力を上げていきました。
この写真は、梁を飛ばすための鉄骨の梁が入っており、通しボルトで留めていたため、一般的な金物が利用できず、オリジナルのものを作って対応しました。
筋交いの金物は梁又は土台と柱に取り付けますが、リフォームではなかなか状況的に難しいところが出てきます。
そのときには下のような柱だけで取付可能な金物を使います。
写真に写っているのは、鋼製の火打ちと梁を緊結するプレートです。
意外と他の業者はここまでやっているケースは少ないようですが、梁と梁の接合部はしっかりと緊結したいものです。
そうしないとせっかく作った耐力壁の力がうまく伝わっていかず、本来の持っている力が発揮できなくなってしまいます。
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