耐震診断の勉強会を重ねていくうちに、構造の先生からよく言われていたことがありました。それは地震で木造の家が倒壊する場合、パターンがあるということ。
過去の事例を見てきた中で、木造の2階のみがつぶれて1階が大丈夫な建物は見たことが無いそうです。多くの木造の建物は1階がつぶれる、もしくは1階、2階ともにつぶれてしまうパターンです。(だから、減災という考え方での耐震補強では2階の補強を考慮しないという考え方に繋がります)
また、今回の被災状況を見ていても地震被害の初期は「建物に押しつぶされる」、「家具に押しつぶされる」という被害が多くを占めています。
ここから言えることは、どうしても家で過ごさなくてはならない場合、1階よりも2階で過ごすこと。そして家具の置き方や向き、重ねて転倒防止策をすることが重要なポイントだといえます。
また、2階に本をびっしりと収納している、かなり重いものを置いているという世帯は、少しでも2階の重量を軽くすることが耐震ではプラスに働きます。なので、重いもの等を収納するなら2階ではなく1階のほうがベターということになります。