在宅療養とリフォーム

とあるネットニュースを読んでいて、やはり実際に経験している方の意見というのは、なによりも勉強になるものなんだと考えさせられました。
皆様にも是非共有したいと思い、ブログに残すことにいたします。

そのネットニュースの概略は

父親の介護を経験した後、リフォームの時期に入っていた自宅を、これから迎えるであろう、母親の介護生活に備えて、そこに重点を置いたリフォームを行った。

と言った感じです。

この記事自体も是非一読してほしいです。今度のリフォームに活かせる内容になっていると思います。

その記事の中で気になったのは、床材と寝室でした。

床材の選択
堅いものと柔らかいものは一長一短+適材適所

記事の中の方は、柔らかい素材を選んでいました。

柔らかいもの転倒した際にも大きな怪我につながりにくいと考えたのか、もしくは、お父様の介護の際、車椅子での生活で、床材がキズだらけになってしまったのが、もともとのリフォームのきっかけだったこともあるので、キズのつきにくい素材を選んだのか…。

でもコメントにも書かれていたのですが、一概に柔らかいものが良いかといえばそうでもないのです。

カーペットは足裏の肌触りも良く、滑りづらいのは良い点ですが、車椅子などでの移動は、素材をうまく選ばないと抵抗が大きく、負荷が必要以上にかかってしまう可能性もあります。また、水分の多い汚れはクッションフロアなどに比べると、染み込みやすいという難もあります。

寝室について
家族でもプライベートスペースが必要なのでは

お母様と一緒の寝室でという選択を、記事の方はしておられました。 

私のオススメは声がすぐ届く、お隣の部屋かなと記事を読みながら思っていました。何かの時に小さな音は聞こえなくても、大きな音や異変に気づきやすいと考えました。

コメント欄では、介護のレベルが上がってきた時の介護者自身のプライバシーと、ポータブルトイレなどを利用し始めた時の匂いの問題も、配慮すべきでは?という意見がみられました。

家族やその人の考え方そして部屋の用途で完成形が変わるのがリフォームの難しさ

介護が必要だと言っても、何を必要として、どんなことにお困りなのかというのは千差万別のはずです。

そして介護ということではなく、個々の生活においても結局は同じことで、それぞれの悩みを解決するには、既に出来上がっているものを組み立てるだけでは、到底対応できません。

例えばこの記事の中の方には最良のリフォームであっても、違う家族にとっては的外れで無駄なことになってしまうことも、十分にありえます。

新しい戸建て住宅を建てる時とは全く違う人間力が必要になる現場であるからこそ、リフォームはやりがいのある仕事なのだと思うのです。


合わせて読んでみてください。コメント欄にも興味深い意見が載っています。

【 Yahoo!Japan ニュース】在宅療養のための“自宅リフォーム” 介護体験から学んだ「七つの改修点」〈週刊朝日〉

父の車椅子生活により、廊下や壁は傷だらけになっていた。さらに認知症による便漏れなどで、床にこびりついたシミも取れない。最初は汚れた壁と床だけのリフォームを考えたが、見積もりを頼むとそれだけで何百万円と高額な費用がかかる。ちょうどそのころ、水回りの設備も古くなってきていたのと、まとめてリフォームしたほうがコストも抑えられることから、「いっそ手を入れるなら」と思い切ってフルリフォームに踏み切ったのが、父の死から2年経った13年のこと。浅井さんが53歳、母が83歳のときだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/173123d310b646872290077aae8fea081c85fdac

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