船橋市の耐震診断、耐震改修の助成金事業がスタート


船橋市では本年度の耐震診断、耐震改修の助成事業が4/22(金)からスタートとなりました。

今回注目すべき点は、

●耐震診断事業助成金 上限4万円 から 6万円 にアップ
http://www.city.funabashi.lg.jp/machi/juutaku/006/p010206_d/fil/panf.pdf
●耐震改修所行助成金 上限50万円 から 70万円にアップ
http://www.city.funabashi.lg.jp/machi/juutaku/006/p010088_d/fil/mokuzoupanhu.pdf

になります。

ちなみに耐震診断は建築士会船橋市支部または建築士事務所協会船橋支部の会員でなければ助成金が受けられません。建築士会から依頼をする耐震診断であれば、30坪までであれば 基本業務費用は税込97,200円になりますが、今回の助成金が上限6万円ですので、実際の負担額は37,200円になります。

私が所属している建築士会船橋支部では、耐震診断に力を入れている支部でもあります。そのため、現地診断は責任を持ったメンバーがお伺いしますが、最終的なチェックを建築士会メンバーである構造設計の方々と行うため、建築士個々のばらつきが少なくなるといったメリットがあります。

この制度を利用するためには、船橋駅前にあるフェイス5階で開催する住宅相談に来ていただくことが前提になります。

近々では5/14(土)、5/22(日)の13:00~16:00までとなっております。

ぜひこの機会を活用していただければと思います。

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耐震補強の考え方について考える


「耐震補強」は国も推し進めている国策でもあり、きわめて重要なことだと認識しなければならない時期に来たと思います。

しかし、多くの場合、国の基準を満たす補強はそれなりに費用が掛かり、結果として補強を断念するといったことになっています。

そのため、以前にも記載したように「減災」という考え方で補強を考えてみてもよいのではないでしょうか?

耐震補強の基本は耐力を上げることです。そしてそれを実現するために、筋交いや合板を入れた壁にすることで耐力を上げていきます。しかし、他にもやり方があり、その一つは、屋根の軽量化です。

また、1階の倒壊の原因の一つにほぞ抜けがあります。ほぞ抜けとは、土台と柱が離れて外れてしまい、結果的に倒壊してしまうことが確認されています。

ここから言えるのが、最低でもほぞが抜けないような配慮をすることで耐震性は増します。

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いずれにしても、リフォームをおこなった際には、その周辺部分だけでも指定以上の金物等で継手の部分を緊結しておくことがベターです。

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建物のエキスパンションで思うこと


熊本地震での報道でマンションのエキスパンションについていろいろな記事が出ています。その多くは、専門家が反論し、「壊れて問題はない」ということを多くの人が言っています。しかし、私はそうは思っていません。

壊れていいのはあくまでエキスパンション自体であること。躯体に被害を及ぼさないということが前提です。しかし、写真で判断する限りでは、手摺部分のコンクリートが破損しています。それも上階に行くにしたがってひどくなっているようです。

また、耐震工学の第一人者でもある和田氏(東京工業大学名誉教授)も被災地に入り、以下のような記事を書いていました。

「L字型に配置された中高層マンションの場合、L字の2つの辺の間に縦方向の隙間(エキスパンション・ジョイント)を設けるが、この部分の設計施工に問題があり、大きく破壊したところがある。設計上の配慮が足りていなかったことが残念である。」

実際のところ、現地を見ていないので結論的なことは言えませんが、少なくとも一般住民が不安になっていることは事実であり、設計者や施工者は、その精神面においても配慮する必要があると思っています。

 

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震災で再確認した事は1階よりも2階のほうがより安全


耐震診断の勉強会を重ねていくうちに、構造の先生からよく言われていたことがありました。それは地震で木造の家が倒壊する場合、パターンがあるということ。

過去の事例を見てきた中で、木造の2階のみがつぶれて1階が大丈夫な建物は見たことが無いそうです。多くの木造の建物は1階がつぶれる、もしくは1階、2階ともにつぶれてしまうパターンです。(だから、減災という考え方での耐震補強では2階の補強を考慮しないという考え方に繋がります)

また、今回の被災状況を見ていても地震被害の初期は「建物に押しつぶされる」、「家具に押しつぶされる」という被害が多くを占めています。

ここから言えることは、どうしても家で過ごさなくてはならない場合、1階よりも2階で過ごすこと。そして家具の置き方や向き、重ねて転倒防止策をすることが重要なポイントだといえます。

また、2階に本をびっしりと収納している、かなり重いものを置いているという世帯は、少しでも2階の重量を軽くすることが耐震ではプラスに働きます。なので、重いもの等を収納するなら2階ではなく1階のほうがベターということになります。

 

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減災を取り入れた耐震補強例


実際に減災を取り入れた耐震補強をご紹介いたします。

今回ご紹介するのは昨年市川工業高校の建築科の一部の生徒が無料で行っている「町内まるごと耐震診断」と呼ぶ、木造家屋の現場学習兼ボランティア活動を行っている活動の延長線で、耐震診断結果が良くない家を実際に補強したという案件です。

市川市では他の市よりもかなり個人の家の耐震補強に力を入れており、「あんしん住宅制度」という制度を設けている市でもあります。この制度を使うことで、最大30万円の助成金が出るため、経済的な負担を和らげることで、多くの人たちに利用してもらう事を目的としています。

また、最大の魅力は国が定める基準に達していなくても適用できるという点がありがたく、本当に助かっている制度でもあります。

 

それでは、市川市新田のK様邸を例にとって説明していきます。

K様邸は診断時に1階においてはX方向が0.43、Y方向が0.52という診断結果でした。この状態を市川工業高校の八島先生アドバイスの元X方向を0.72、Y方向を0.93にする案を提案し、補強したということです。

実際の工事内容は以下の通りです。

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工事前の状況です。

 

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壁をはがし、筋交いを入れて強くしていきます。

 

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金物でしっかりと固定していきます。ここが各社の腕の見せ所でもあります。なぜなら、いかに他の所を壊さず、指定の金物を付けるかが問われているからなんです。

 

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石膏ボードも耐力に含まれます。

ここで大事なのが、既定のピッチでビス止めすることです。

 

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最後にクロスを張って終了です。

 

実際にはもう一カ所耐力壁を作りましたので、K様邸は3箇所の耐力壁を新設しました。また、この工事は居間のみで行う工事としました。

費用はリフォーム費用も入れて約96万円でしたが、助成金が30万円出ましたので、実際にかかった費用は66万円程度になりました。

 

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